Thursday, April 7, 2016

#27-2 Fort Clinch 100





過去に100マイルを走ってきたウルトラランナー達でこんな言葉を残してきた人がいる。

序盤に調子が良いと感じたら、後半に苦しむ覚悟をしろ!
序盤に調子が悪かったら、後半に楽になる!

これまで100マイルを何回か走ってきて、この言葉は本当に的中することが多い。

27回目となったFort Clinch 100は序盤から身体が重く鉛のようだった。序盤から身体が重いことは気持ちの良いものではなかったけど、この言葉を思い出して、自分に冷静になれと言い聞かせた。

10マイルを10周走るこのコースも3周目くらいから、身体もだいぶ動くようになり、いつもの自分を取り戻せた。その頃になると1位を争っていたのはAndrewと自分のふたりだけだった。Andrewとは終始12分くらいの差で前後していて、60マイルくらいまで抜きつ抜かれつつな状態が続いた。

60マイル過ぎた頃からか、先月走ったOrcas 100で痛めた足首の痛みが再発して徐々に差を広げられてた。残りの2周は走り続けることも困難になって、歩いたり、走ったりの状態が続いた。こんな展開になると、頭の中は楽しいことよりも辛いことの方がが多くなってくるのも事実。

ちょうど辛さの絶頂期のときに幼少時代に自分がイジメられていたことを思い出した。その当時はイジメられていたことが本当に辛くて、嫌で、そんな現実なんて消し去りたいと思っていたんだけど、歳を重ね、何故か100マイルの辛い場面や、人生の辛い場面になって役に立つことがある。

「あの辛さに比べたら、こんな辛さなんて、、」みたいな感じで、辛かった思い出が勇気に変わることがある。

決して辛いことなんて誰もが望むものではないし、楽しいものでもないんだけど、もし人生で辛いときがあったとしたら諦めないで勇気を持って欲しい。100マイルのように浮き沈みの連続が続く中で、沈んだ先には必ず浮く場面があるから。

27回目の100マイルは19時間2320秒、総合2位で終わった。

後半辛かったけど、終わってみれば最高に楽しかった。不思議と良い結果のときより、悪いときのほうが収穫が大きいことのほうが多い。

今回の100マイルもたくさんの事を教えてくれた。

そんな教訓を次の100マイルに繋げられると思うと、今から次の100マイル楽しみなんだ。


rd_tomo